イメージ(写真提供:Photo AC)
衣類に使われる繊維にはさまざまな種類があり、それぞれ「乾きやすいがシワになりやすい」「シワになりにくいが静電気を起こしやすい」など異なった特性を持ちます。本記事では、特によく使われている繊維に着目し、それぞれの特徴をご紹介します。
この記事の目次
主な天然繊維
<植物繊維>
<動物繊維>
主な化学繊維 <再生繊維> <合成繊維>

主な天然繊維

天然繊維は自然由来の繊維で、原料によって「植物繊維」「動物繊維」「鉱物繊維」に分かれます。一般的に、衣類に使われるのは「植物繊維」と「動物繊維」の2種類です。

 

<植物繊維>

植物繊維とは、植物の茎や葉、種子などからとれた繊維のことです。一般的にはコットンとリネンがよく使われています。

・コットン(綿)

綿花から採れる柔らかな繊維。数ある繊維の中でも特によく使われるものです。

丈夫で吸湿性・通気性に優れているため、Tシャツやさまざまな衣類に採用されています。アイロンなどの熱に強い一方、水洗いによって縮みやすく、シワになりやすいのがデメリットです。

・リネン(麻)

亜麻(あま)科の植物から採れる繊維。吸湿性が高く乾きやすいため、春・夏向けの衣類によく使われます。

コットン同様シワになりやすいほか、色落ちしやすいのもデメリットです。

『86歳のアパレル店員・小畑さん 結局行き着いたのは「定番」「デニム」のシンプルスタイルでした。マルジェラのニットでひとひねり加えて』はこちら

 

<動物繊維>

動物の毛や繭から採取される繊維を動物繊維といいます。

・シルク(絹)

蚕の繭から採れる繊維。

つややかで肌触りもよいため、高級ブランド商品に使われる傾向があります。

デメリットは熱や摩擦に弱いことと、紫外線により黄色く変色してしまうことです。

・毛

ヒツジやヤギなどの動物の毛から採れる繊維。最も一般的なのはウール(ヒツジ)ですが、他にカシミヤ(カシミヤヤギ)、アルパカ、アンゴラ(アンゴラヤギまたはアンゴラウサギ)などもあります。いずれも保温性が高いため、秋・冬向けの素材です。

ウールやカシミヤは縮みやすい、アルパカはチクチクしやすい、アンゴラは毛が抜けやすい、といったデメリットがあります。

「着なくなった服、捨てる以外の処分方法は?フリマやリメイク、古着回収でポイントやクーポンがもらえるブランドも」はこちら