和室で、「ステキな床の間」もある

志帆さんは転勤族です。会社は男女同等で、女性も、男性と給与体系は同じで、転勤もあります。志帆さんも、若い時から何度か地方に暮らしてきました。

さすがに50代半ばになっての関西転勤は体力的にも精神的にもきつく、「せっかくなら楽しもうと思って」、京都に住もうと思い立ったのです。京都は関西の通勤圏です。友人知人の伝手を使い、京都の地場の不動産屋にたどり着きました。

京都も街中は家賃が高く、物件は少ないです。ことに春は学生さんが大量に部屋を探す時期で、なかなか良い物件は出ない、出てもすぐなくなる、と不動産屋からは言われました。

この物件は2部屋が和室で、障子もあり、志帆さん曰く「ステキな床の間」もあるなど、ややユニークな内装です。「もしかしたら、もう申し込みが入っちゃってるかも」と、案内してくれた不動産屋がはらはらしていたほどでした。幸い、契約できて、無事に引っ越せました。

志帆さんは当時、中間管理職でした。異動直後はコロナ禍だったため、関西の職場には、交代制の出社日だけ通勤するルール。基本は自宅でのリモートワークでした。

パソコン業務が多く、目が疲れるため、志帆さんは在宅ワーク用に、自腹で大型モニターを購入。知人に紹介された京都の家具屋に頼んで、自分でデザインした仕事机も作ってもらいました。プリンターを置く、お揃いの袖机も特注。総檜で、けっこうなお値段でしたが、「檜のいーい匂いがするの」と、満足しています。自宅が書斎兼仕事場です。