50代以降の口の中で起きること
50代以降になると、「病的な口臭」の原因となる<口腔内>のトラブルが自然と多くなります。
その原因の一つが唾液の減少で、いわゆる「ドライマウス」です。
唾液が減ると、口の中の食べ物の残りカスなどを洗い流す自浄作用が働かなくなってしまうため、口臭だけでなく、虫歯、歯周病のリスクも高まります。そして女性ホルモンが急激に減少する更年期は、まさに唾液が減りやすい時期なのです。
更年期障害などの影響で生活のリズムが変わったり、ストレスがたまったりすると、<交感神経優位>の状態が続きます。そして唾液は<交感神経優位>の状態になると減少してしまいます。それが、結果的に口臭を引き起こすことに繋がるのです。
実際にこの時期、ドライマウスによる口臭に悩む人は少なくありません。
また、女性ホルモンの減少は口腔内の免疫も低下させます。すると細菌の活動がより活発になり、口臭の原因となる物質が分泌されやすくなるのです。それによって、また虫歯や歯周病にもなりやすくなり、口臭のリスクが高くなります。
さらに50代以降の人の多くが虫歯をはじめとした、さまざまな歯科治療を経験しています。そのため、過去に治療した詰め物などの人工物が、歯との境界でトラブルが起こしやすく、それが口臭の原因になることも。