あらためてあらすじ

今回、寅子が民事第二十四部に出勤すると、広島と長崎に投下された原子力爆弾の被害者が、日本政府に賠償を求めた裁判、いわゆる「原爆裁判」の担当になったことを知らされます。

一方で上野の山田轟法律事務所には、原爆裁判の原告代理人である弁護士・雲野・岩居の姿が。

轟とよねとの会話の中で、原爆投下は明らかに国際法違反で、被害者に対してアメリカが賠償金を払う責任があることを訴えたいが、平和条約を締結している以上、戦勝国である連合国側に賠償を求める権利を日本国は放棄しているーーとの現状があらためて説明されます。

そのうえで岩居は「ならば放棄した日本国に対して、賠償を求めようというのが訴えの骨子だ」と話します。そして裁判に踏み切った背景として、昭和29年3月の第五福竜丸事件があったことを付け加えます。

雲野は「忘れ去られることが無いように。同じ過ちを繰り返すことが無いように。誰かが声を上げねばならん」「私にもしものことがあったときは、二人で、岩居君を助けてやってくれないか」と話します。

轟が「そんな…もしものことなんて…」と口を開いたと同時に、よねが「わかりました」と即答。対して雲野も即座に「ありがとう、本当にありがとう…」と答えるのでした。