(イラスト:青山京子)

さらに、95年の阪神・淡路大震災を受けて、2000年にも新耐震基準を改正。壁の配置のバランスを考慮し、接合部は金物で固定することが義務化されるなど、より基準が厳しくなりました。

加えて、建物の耐震性能を示す指標として「耐震等級」を設定。これは任意で受ける評価制度で、次の3つの等級に分けられます。

【等級1】建築基準法に定められた最低限の耐震性能を満たす。震度6強~7に相当する、数百年に一度起こる大地震に倒壊しないレベルの強度がある
【等級2】等級1の1.25倍の耐震強度がある
【等級3】等級1の1.5倍の耐震強度がある

実際、熊本地震の調査でも、2000年以降に建てられた家で倒壊・大破したのは約6%、耐震等級3にあてはまる建物には大きな損傷が見られなかったという結果が出ています。

とはいえ、建築時期だけで耐震性が左右されるわけではありません。その土地の地盤や、メンテナンスをしているかどうかも大事な要素。

古くても、大工さんがしっかり基礎をつくり定期的に補修しているような丈夫な家もあれば、比較的新しい家でも湿気で土台が腐朽し劣化しているケースもあります。