重要なシーンとして描かれる曲水の宴

現在でも曲水の宴は、全国各地で開催されており、平安時代の衣裳を着た人たちが和歌を詠んでいる。

『光る君へ』のドラマでは、藤原道長(柄本佑)が愛する娘の中宮彰子(見上愛)の懐妊を祈念して、曲水の宴を桃の節句(3月3日)に催す。

道長の邸宅である土御門殿の殿上の御簾の中には中宮彰子、そしてまひろ(紫式部、吉高由里子)と公卿たちが、曲水の宴を見ている。途中で雨が降り、殿上で歌会が行われるという重要なシーンだ。

筆記具
筆記具

美術チームは、現在も開催されている京都・城南宮での曲水の宴を取材した。
さらに風俗・建築・芸能・和歌・書道・所作など様々な分野の考証を行い、専門の先生の指導を結集した上で、スタジオに遣水をレイアウト。VFX(特殊視覚効果)も駆使した。