タレントの三田寛子さん(60)と歌舞伎俳優の中村芝翫さん(60)で長男の歌舞伎俳優の中村橋之助さん(30)が2025年11月10日、都内で婚約発表会見を行った。相手は、元乃木坂46で女優の能條愛未さん(31)。芸能界から梨園に入り、3人の男子を歌舞伎俳優に育てあげた三田さんは、今何を思うのか。後編では、これまでの人生をどう振り返り、還暦からをどのように生きようとしているのかを伝える。(構成:山田道子)
「これ好き!」と思わせるのも私の役割
<三田さんは15歳で京都から上京し、芸能界入りした。女優や歌手として人気を博し、大忙しの日々を送る。高校を卒業したのは20歳の時。そんな青春時代を過ごした三田さんが、長男橋之助さん、次男福之助さん(28)、三男歌之助さん(24)を育てる時、託した思いとは>
私は中学3年生で東京に出てきたので、私の青春イコールお仕事でした。最終的に5年もかかって高校を卒業し、大学受験は失敗しました。3人を育てるに当たっては、学校生活を大事にすることを心に誓いました。それは、友達と過ごすかけがえのない時間や先生から受けた注意やアドバイスが、後の私の人生にとても役に立っていると思うから。
主人の家は、学業や運動より歌舞伎が最優先だったのですが、そこは信念を貫き自分ができなかったことを十二分に子育てに生かし、学業からスポーツ、習い事までやらせたいと思い、歌舞伎のお稽古を優先しながらお役がつくまでは何でも挑戦させました。
子どもがお腹の中にいる時から、運動ができる子になるようにとマタニティースイミングに通ったり。産後は、大ヒットした映画『私をスキーに連れてって』に影響され男の子はスキーができなきゃダメでしょ! と力を入れました(笑)。その結果、橋之助は全部吸収してくれましたが、下の子2人はスキーがトラウマになったようです。
歌舞伎の家に生まれて歌舞伎が嫌いになったら不幸になると思い、歌舞伎のお稽古もきちんとやらせました。やるやらないは本人が決めることだけれど、「これ好き!」と導いていくのも私の役割だと考えました。
親子4人揃っての襲名(撮影:荒木大甫)