ねねさんの本名は「ね」?
当時、女性の名前は漢字一字、かな一字が珍しくありませんでした。
『どうする家康』で時代考証を務める小和田哲男先生は、彦根の講演で「おおむね秀吉の奥さんは『ねね』さんと呼ばれていた。でも史料を見ると『おね』が正しい。大河ドラマでも『おね』と呼ばれる機会が増えてきたが、あれはぼくが指導した」と仰っていましたが、実際の彼女の本名は「ね」なのではないでしょうか。
それを呼びやすいように「お」を付けたり(江戸時代の、おたかちゃん・おくまちゃんの類い)、字を重ねたりしたのが『ねね』や『おね』。
室町時代後期の朝廷の女性のことがよく分かる『お湯殿の上日記』には「めめの局」という人が出てきますが、あれも「め」さんでしょう。