大切なペットのために

そして、同じくらい複雑で大変になりやすいのは「ペット」を飼っている場合です。

入院や手術の場合にペットをどこに預けるか。もし仮に倒れたり亡くなったりしたら?……ペットは生き物なので、結論をすぐに出さないといけないのです。預け先や手配(ペットホテルも含めて)は、本人が動けない状態を考えて周辺とも共有しなければなりません。さもなければ、保健所送りになってしまいます。

2匹の犬
イメージ(写真提供◎Photo AC)

ペットについては、一人暮らしで、ペットの面倒を見てくれる人がいない方のサポートを実施してくれる「ペット後見互助会」もあります。また誰かに世話を託す際に、ペットの食物アレルギーなどの情報を伝える「ペットのバトン」というツールもあります。

またおひとりさまであればこそ、ペットコミュニティに入るという方法もあります。いざというときに頼れる先は仲間です。

なお、最近ではペット信託も登場しています。ペット信託後の世話が気になるようであれば、信託監督人を選ぶ方法もあります。色々な手が取れることを前提に、どうしたらいいのか早めに決めておきたいところですね。

これら全てのことに通じますが、現在はまだいいのですが、労働者は減っており、看護師はもちろん、各種手配先だって減っていく可能性があります。早め早めのメンテナンスを、自分も家もペットも……全体的に行って、備えていくことが大事だと思います。

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