お正月は、無病息災や長寿を願う縁起物として甘酒やお屠蘇がよく飲まれます。この2つはしばしば混同されることがありますが、その大きな違いは原料にあります。
甘酒には2種類ある?
甘酒は、ビタミンやアミノ酸などの豊富な栄養素を含むことから、「飲む点滴」とも呼ばれ、美容・健康効果が高い飲み物です。
ただ、ひと口に「甘酒」といっても、厳密にはその原料によって「米麹(こめこうじ)甘酒」と「酒粕(さけかす)甘酒」の2種類に分けられます。
米麹甘酒は、米と米麹(こめこうじ)を原料とするものです。米麹の働きによって米のデンプンがブドウ糖に分解されるため、ほんのりとした自然な甘みを感じられます。アルコールが含まれていないので、年齢を問わず飲めるのも魅力です。
一方、酒粕甘酒は酒粕(さけかす)から作られます。酒粕というのは、日本酒を造る工程で出る白い固形物のことです。これを水に溶かし、砂糖を加えて甘みをつけると酒粕甘酒になります。
酒粕甘酒は日本酒由来の香りや味のクセが強く、人によって好みが分かれやすい甘酒です。米麹甘酒と異なり、成分にアルコールが含まれる点にも注意しましょう。