また、徐々に減ってきたとはいえ、まだまだ安易にペットを飼い、手に余ると手放す人もいる。ペットが高齢になって手がかかるからと、保健所に連れていく飼い主さんもいますし。自分自身におきかえたら、そんなことできないはずなのに……想像力が及ばないことに、悲しくなります。最後はどうなるのか。お金はどのくらいかかるのかも含めて、理解し、覚悟を決めてから、飼ってもらいたいと思います。

逆に飼い主さんが高齢になったり、病気にかかったりして飼えなくなるケースもあります。ペットショップでも、買った人に何か不測の事態が起きたとき、代わって世話をしてくれる人がいるという誓約書を書かせるようにすれば、少しは現状が変わるのではないかと思います。ちなみに保護犬や保護猫のシェルターから引き取る場合は、後見人を必要としているところがほとんどです。

2018年には新たに“Panel for Life”というプロジェクトを始めました。これは保護犬や保護猫の等身大のパネルを商業施設などに設置し、引き取ってくださる方を増やしていこうというキャンペーンです。パネルのQRコードを通じて、犬猫の情報を見てもらい、引き取ってくださる方や、賛同していただける企業などを募集しております。

人間どうしも、人間と動物も、分かち合い、ゆずり合い、共に暮らせる社会になってほしい。そんな願いを込めて、これからも活動を続けていくつもりです。

 

保護犬、保護猫の引き取りをうながすプロジェクト「Panel for Life」のイベントで、サポーターのローラさん(左)、別所哲也さん(右)と