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安全性の問題は?
前述の通り、着色料は鮮魚介類・食肉・野菜類への使用が一律で禁止されています。さらに、着色料の種類によっても、使用してよい食品・使用してはいけない食品の基準が細かく定められています。
例えば、食用タール系色素はカステラやスポンジケーキなどへの使用が禁止されています。昭和の頃は、これらの食品に食用タール系色素を使用し、まるで卵をたくさん使っているかのように見せかける事例がたびたび発生していました。安全性の懸念に加え、消費者が食品の品質を誤認してしまうリスクも問題視され、使用基準が厳格化されることになったのです。
現在では、食品安全委員会が安全性を確認した着色料だけが、成分の規格や使用の基準を定められ、着色料としての使用を認められています。
また、人が一日に摂取する着色料の量はごくわずかなので、健康への影響を過度に心配する必要はないといえます。
ただ、最近では着色料を使わず、素材そのままの色を活かした食品も多く販売されています。着色料が気になる場合は、商品パッケージを確認して不使用のものを選ぶとよいでしょう。