御上はついに兄の死について生徒に語り始める。その様子を心配そうに教室の外から見つめる一色。

週刊誌には、宏太の学校への抗議の内容まで書かれていなかった。「調べているから知っているんだろ」と次元賢太(窪塚愛流)に促す御上。次元の赤裸々な情報に「事実通りだ」という御上。宏太の行動についてどう思うかを問い、真剣に話す生徒たち。

そこへ、一色の前を通り、ゆっくりと宏太が教室に入ってくる。何かを感じて振り向く神崎…。

御上の告白を聴く生徒たち

「兄は僕のすべてだった。すべての価値観が兄の影響で成り立っている、いや成り立っていた」「兄のようになりたいと思って生きてきた。あの日まで」と絞り出す御上。人生の目標がいきなり目の前から消えたつらさを語る。

兄の死で母はおかしくなり家庭は崩壊、学校に居場所がなくなり転校したという。「引きこもりにもならず学校に通った自分が鈍感」と思え劣等感すらあるという御上。「お前の兄さんおかしいと言われてる」という自分の言葉が、兄に最後の絶望を与えたと振り返る。兄のような優秀な人間がなぜゆがんでしまったのかと…。

最後に、兄がゆがんでたのはなく、世界の形がゆがんでいて、兄はそこに合わせることができず死んだ、と語る。兄のような存在を繰り返さないために文科省に進んだがそこは「巨大な思考停止した組織」だった。まだ生きている小さな細胞に向き合うためにこの学校に来た。君たちはこんなに向き合ってくれていたのに、自分は向き合えてなかったことを詫び、これからは目をそらさないと約束する御上。