「麗人プロジェクト」の発足
その気持ちを形に変えたのが「麗人プロジェクト」。2023年1月にマチュア世代の女性たちが元タカラジェンヌと一緒に舞台に立つという「本番」を目指し、同年5月に神戸で開催。「生まれ変わる私たち」というサブタイトルがつけられた。第2回は昨年、「私を生きる」と題して東京で開催されている。
*麗人プロジェクトの歩み*
●2022年 12月 麗人プロジェクト発足
●2023年 5月「Show&Party 麗人」第1回目をホテル ラ・スイート神戸ハーバーランドにて開催
●2023年 7月「麗人ワークショップ」(半年間)を開催
●2024年 5月「Show&Party 麗人」第2回目を東京・赤坂プリンスクラシックハウスにて開催
●2024年 7月「麗人アカデミー(麗人ワークショップ改・半年間)」を開催
●2025年 5月「Show&Party 麗人」第3回目を東京にて開催予定
そして、今年は第3回目。主宰するアカデミーに参加してくれていたメンバーに加え、新たなメンバーとまずはオンラインで出会い、LINEのグループチャットでコミュニケーションを重ねた。その後、宝塚の観劇会を兼ねてガイダンスを実施。それがリアルでの初の顔合わせとなったという。
スタジオでの稽古初日。この日までにすでにくれさんは、全体の台本を書き、13曲のセットリストも決定。そして、ダンスの立ち位置や振り付けを書いたノートを持参して、さっそくメンバーへの指導が始まった。
「今日はイメージをつかんでくれればいいから」というくれさん。ロングスカートにTシャツ姿の参加者たちは曲にあわせて、ワンフレーズずつ、くれさんのお手本を見ながら振りを覚えていく。フォーメーションも難しく、なかなかハードなレッスンである。

不安を募らせる参加者に「大丈夫、絶対にできる、できる、できると唱えて!」「何回も何回もやれば、体が覚えてくれるから!」とくれさんからの檄が飛ぶ。すぐに参加者の額に汗が浮かぶ。何度も同じところを繰り返すと、みるみるうちに全体の動きがスムーズになっていくのがわかる。くれさんが自宅から持参したすりこぎをマイクに見立てて歌う姿も愛らしい。くれさんは、すでにメンバー全員の名前を「●●ちゃん」とニックネームで呼んでいるが、これも宝塚流であるという。