イメージ(写真提供:Photo AC)
世間から「大丈夫?」と思われがちな生涯独身、フリーランス、40代の小林久乃さんが綴る“雑”で“脱力”系のゆるーいエッセイ。「人生、少しでもサボりたい」と常々考える小林さんの体験談の数々は、読んでいるうちに心も気持ちも軽くなるかもしれません。第50回は「自転車は車道を走ってくれ」です。

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舌打ちおばさんといえば私

「……チッ……」

最近、自宅近くを歩いていると、無意識に舌打ちをしてしまう。理由は歩道を全速力で走る自転車を見かけるからだ。もうパブロフの条件反射のごとく、自転車を見かけると「チッ」。歩道を通行中に「どけ」と、自転車のベルで煽られた日にゃもう大変。「ここ歩道ですけど」とにらみながら、絶対に道を開けない。

では自転車とは、車道? 歩道? どちらを走行するのが正解なのかと調べると、答えは車道(地域によって違いあり)。私が住む世田谷区のホームページを見ると「歩道は歩行者のための道です。自転車は車道の左側を通行することが定められています」と記述があり、道路交通法によっては歩道の通行を特例として認知しているが、基本的には車道を走るものとされている。しかも特例で歩道を走行する場合は「歩道では『お邪魔します』の気持ちを忘れずに」とも書かれている。

なんて理解があるのだ、世田谷区! 長年住んでいて良かった世田谷区!! とはいえこの情報は歩道を走るチャリ軍団にはおそらく届いておらず、該当者たちはガン無視状態。しかたなく、私は今日も歩きながら心の中で自転車と戦っている。そして時折、舌打ちをする。