私自身の体験を振り返って

私自身の体験を振り返ってみても、私は運がよかったと思う。

専売公社の人事異動で、日本経済研究センターで調査研究の仕事にめぐり合えたこと。講談社の新任副部長研修の講師として呼ばれ、恋愛経済学の講義をすることになり、それが著書の出版に結びついたこと。テレビ神奈川のコメンテーター役が、当初予定していたコメンテーターの拒絶によってお鉢(はち)が回ってきたこと。ニュースステーションのコメンテーターに不倫スキャンダルが発覚して、その後任に滑り込んだことなど……。

『森永卓郎流「生き抜く技術」ーー31のラストメッセージ』(著:森永卓郎/祥伝社)

すべてが幸運のなせる業だった。

ただし、運が悪いと嘆く必要もない。「自分のいまがあるのは幸運のおかげだ」という著名人は、同時に「運は変えられる」と言っているからだ。北原照久さん、ビートたけしさん、久米宏さんという3人の団塊の世代は、全員が「運は変えられる」と言っていた。

それでは、どうしたら運を変えることができるのか。