警察庁が公表した「令和5年の刑法犯に関する統計資料」によると、2023年の侵入強盗の発生件数は414件で、前年と比べて約1.5倍に増加したそう。闇バイト強盗をはじめ、新手の犯罪が増えているなか、元埼玉県警察本部刑事部捜査第一課警部補の佐々木成三さんは、現在メディアに多く出演し、防犯について発信しています。今回は、佐々木さんが最新の防犯対策について解説した著書『闇バイト強盗、特殊詐欺、盗難から身を守る いますぐ防犯』より、一部引用・再編集しお届けします。
いちばん大事なのは、「対面しないこと」
【質問】今夜、あなたの家が強盗に狙われています。あなたは、いますぐにどんな対策をしますか?
玄関のカギ、窓のカギをかける。
雨戸を閉める。
一日中、灯りを点けておく。
武器になりそうなものを探す。
お金や貴金属類を隠す……。
どれも間違いではありませんが、強盗に入られたときに考えておかなければいけないことは、たったひとつ。それは、自分の身を守ることです。
あなたが一生懸命に働いて貯めたお金や思い出のある大切な貴金属が盗られるのは悔しいでしょうが、強盗に入られたときに絶対に守らなければいけないのは、自分の命(家族と一緒に住んでいるなら家族全員の命)です。