案の定、親戚に絶対一人はいる「口は出すがお金は出さない人」から電話が…(写真:stock.adobe.com)
気になるニュースや家族のモヤモヤ、日々の生活で感じたさまざまな思いや誰かに聞いてほしい出来事など、読者からの投稿を紹介するWEBオリジナル投稿欄「せきららカフェ」。今回ご紹介するのは、60代の方からの投稿です。義母が亡くなり、長男の夫が仏壇を引き継いだところ――。

イタコさん

お義母さんが黄泉の国に旅立ち、長男である夫が仏壇を引き継ぎました。しかし、我が家はマンション。実家のお仏壇はマッチしません。経年劣化を理由にして、夫に現代的なデザインでコンパクトなものに買い替えさせました。

すると案の定、親戚に絶対一人はいる「口は出すがお金は出さない人」から電話がありました。なぜ事前に叔父である俺に相談がないのかと。夫が何とか言いくるめました。

しかし、まだ問題がありました。お位牌です。片手に余る柱がありました。これは後々厄介なことになるだろうと考え、先祖代々、祖父母と父母の各夫婦位牌の計三つに新調して、一連の法要を執り行いました。

ところが、参列した例の叔父から「なぜ位牌まで新調したのか」とまたイチャモンが。

私は、この時のために準備をしていました。この叔父は、義姉であるお義母さんに以前お金を無心してから頭が上がらなくなったと聞いていたのです。

そこで、「お義母さまが夢枕に立たれて、こうするように頼まれました」と他の参列者の方々にも聞こえるように堂々と嘘を言い、さらに「沢山のお供え、誠にありがとうございます」と頭を垂れました。

すると、彼は急に大人しくなりました。

実は、吝嗇家の彼はお義母さんから聞いていた通り、お供えが相場の半分以下の金額だったのです。

法要が無事に終わって会食の間、私は親戚の方々から毅然とした言動を褒められ「これから、お仏壇とお墓をお願いします」と懇願されました。

「はい、夢枕のお義母さまからも言付かっております」と、胸を張ってこれもまた嘘をつきました。

それから私は親戚の間で「イタコさん」と呼ばれているそうです。少しだけ心が痛みますが、今更あれは嘘ですとは言えません。

お義母さん、私は覚悟を決めました。これからもイタコを演じ続けます。どうか、黄泉の国から見守って下さい。


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