谷先生の手掛ける作品
次の年、また谷先生の作品が巡ってきました。
今度こそ動かずに出来ます!と意気込んで臨んだ作品は『JAZZYな妖精たち』。
あろうことか、まさかまさかの妖精役でした。
なかなか測りかねる衝撃に、動けと言われてもどう動いたらいいのか、全く動けない私。
「お前は妖精だぞ!」
そう言われても、妖精の引き出しが1ミリもありません。
現地妻になれと迫る方が、妖精よりも簡単に引き出せました。
どうやって妖精をやっていたのか、それ以上妖精の記憶がありません。
ある意味忘れられない作品です。
改めて谷先生の作品を思い返すと、その守備範囲の広さに驚かされます。
日本物や古典落語を題材にしたものや、悲劇的作品を得意とされていた印象ですが、歴史物、映画、オペレッタ、ファンタジーなど、その振り幅は広く、落語のおもしろさを知ったのも谷先生の手掛ける作品からでした。
これも谷先生の作品だったんだ、と改めて知った作品も多くありました。