〈嫉妬のジェンダー差〉
山本: おかげさまで本のイベントをする機会に恵まれたのですが、女性読者から「嫉妬心はないけど、嫉妬されるのが怖い」という声をよく聞いたのです。嫉妬にジェンダー差があるのかな?と思い始めたのですが斉藤さんはどう思われますか?
斉藤: 私は生まれてこの方ずっと嫉妬してきたので「嫉妬しない」という人は恥ずかしくて嘘をついてるのかと思っていました。でも話を聞くと「自分なんて叶うはずがないから諦めてしまう」という人が多くて。子供の頃から「私は足が遅いから(無理)」と向上心を持たずに生きてきた人もいるようです。
山本: 競争に乗らないということですね。嫉妬心を逃れる一つの方法かもしれません。でも自己肯定感が高く、確固たる自分があって他人と比較しなくても良い人もいるでしょうね。東出昌大さんみたいに、山でこもって料理をする人はおそらく嫉妬心もないだろうし、比較することもないでしょうし。
斉藤: そうですね。あの方のレベルまでいくと嫉妬心も湧いてこないのかもしれませんね。最初はそんな嫉妬しない人を目指したいと思っていましたが、そうなろうと思っても無理だとわかって諦めました(笑)