<前回のあらすじ>
「あなたは、犯人ではないんですか?」――。連続殺人【ホルスの目殺人事件】を取材する万琴は、自身が書いた記事によって犯人だと疑われる浩暉に独占インタビューを敢行。
「違います」と答える浩暉は、母・久美子(紺野まひるさん)との思い出を語り、父・貫路(萩原聖人さん)についても「あの人は、犯人じゃないです」と言う。
みくるについて聞けなかった自分を、心のどこかで責めてしまう万琴。
浩暉へのインタビューを事前に知らされていなかったプロデューサーの沙樹(西田尚美さん)は、許可なくインタビューを行った万琴を追及。放送に大反対するが、総合演出の野田(田中哲司さん)が「これは放送する。俺が決めた」と強引に押し切ってしまう。
数日後、予定通り浩暉のインタビュー映像が放送される。万琴は、浩暉本人に真実を語らせることで浩暉を守るつもりだったのだが、放送直後から、SNSに『こいつ、黒だろ』『母親殺したのも、本当はこいつ?』などと浩暉を犯人扱いする声が殺到し――。
古びたアパートへ向かった浩暉は、そこから出て来た野田と鉢合わせる。「父とどういう関係ですか?」と尋ねる浩暉。「敵ではない」と答えて去って行く野田。そのアパートの一室には、貫路とみくるがいて……。貫路は浩暉とみくるに、「大丈夫だから。2人のためなら何でもやるよ」――。
そんな浩暉に病院の防犯カメラの画像を突きつけ、「東京総合中央病院に何しに行ってた?」と迫る正聖(白洲迅さん)。浩暉は、ホルスの被害者全員に健康診断の受診歴があったという情報を得たため、次なる犯行を防ぐために注意喚起をしていたと答える。
病院のパソコンで何かを調べる向葵(森田望智さん)は、ある事実を発見。すぐに浩暉を呼び出し、「今後一切、万琴に近づかないでください」と忠告。しかし浩暉はニヤッと笑い、「万琴も幸せだね。それが…向葵ちゃんの本当の顔なら」と、向葵の耳元で何かをささやく。途端に向葵は硬直して…。
向葵が病院で調べていたのは、人間ドックの受診者リスト。そこには、万琴の名があり――。
そんなある日、万琴は沙樹から突然、グルメ班への異動を命じられてしまう。万琴は抵抗するものの、ホルスの特集班から外されてしまう…。
事件を追わなくてもいい状況に少しホッとしつつも複雑な思いを抱える万琴。そんな万琴を、浩暉が旅行に誘う。2人は万琴の地元に出かけ、万琴が子どもの頃によく遊んでいた寺を訪れ――。
そして、6月6日。万琴と浩暉は、次なる犯行が予測される場所で夕方から張り込みを開始。しかし、夜11時前になっても犯人らしき人物は現れない。
突然、浩暉は万琴を抱き寄せ、「万琴、愛してる」。
なかなか「好き」と言ってもらえず粘っていた万琴だが、いきなりの愛の告白に戸惑う。浩暉は笑って「俺、ちょっとトイレ。そこ動くなよ!絶対」とどこかへ走っていく……。
しばらくして、浩暉が戻って来ないことに胸騒ぎを覚える万琴は、GPSアプリで浩暉の位置を確認。GPSが指したのは、近くの民家……。急いで民家に向かう万琴。
インターホンを押すが、返事はない。万琴はカメラを回し、鍵の開いた玄関から家の中に入る。階段を上り、灯りが漏れる一室のドアを開ける…と、目の前に衝撃の光景が…!
そこには、血まみれの女性と、血のついたナイフを手に立っているレインコート姿の男。振り返る男――それは浩暉だった!
声を失う万琴に、浩暉が悲しそうな笑顔を向ける――「動くなって言ったのに」――。