「いい気になりすぎない」ということが大事
ファッションって、自分そのものを表現するもの。誰かが考えたトレンドに合わせたり、無難なものばかりを着ていては、やっぱりつまらない。どこかに自分の“色”が出ていなきゃ。
自分を表現することは、初めはドキドキして、ちょっぴり怖いかもしれません。私だって経験あります、おばあさんがこんなファッションしているのだもの。「エッ」って怪訝な顔をされたり、視線がどこかよそよそしかったり。そんな冷たいあしらいをされることも時にはあります。
あるとき、ほうれい線くっきりの顔にちょうちん袖のブラウスを着ていた私を見て、「???」という顔をしてじろじろ見て、ぷいっと横を向いた人もいましたっけ。疲れていた日だったこともあって、そのときはやっぱり私も傷つきました。
でも、この冷ややかな目にむしろ学ぼうと思って、家に帰ってから、シンプルなシャツにコム・デ・ギャルソンのような個性的なパンツを合わせたスタイル画を描いて、玄関に貼りました。「あの冷たい視線に学んで、もっと研究しよう!」と思って。
いつも、「人の目は気にせず、おしゃれは自由に」と思って生きているけれど、他人の批評の目というのはやっぱり無視できません。おしゃれも、「いい気になりすぎない」ということが大事なのね。