初夢の夜、枕の下に入れる和歌「長き夜の―」や「竹やぶ焼けた」など、逆さに読んでも同じ音になる言葉、文、歌は「回文」と呼ばれ、古くから親しまれてきました。本誌2024年10月号では回文作家のコジヤジコさんが、回文の魅力と作り方をわかりやすくご紹介。その記事を参考に実践した読者から作品を募集したところ、416作が集まりました。コジさんに選ばれた12作品をお楽しみください(構成:本誌編集部 イラスト:花松あゆみ)
【佳作】
●いーなラムネ、ねむらなーい
<いーならむねねむらなーい>
(兵庫県・中村優子・8歳)
<いーならむねねむらなーい>
(兵庫県・中村優子・8歳)

《評》
お父さんがかわりに応募した、8歳による回文。8歳の子が回文に関心を持ってくれたことが、まず嬉しいですね。普段から作っているのかな?
「ねむらぬラムネ」は回文作りにおいては定番中の定番フレーズなんですが、それを「いーな」としたところがすごい。
もしかすると、どこかに同じ回文を作った人はいるかもしれないけれど、それでもいいじゃない、という気持ちになりました。
大人はラムネに対して、「いーな」とはならないから。いーなっていうのが、いーな。