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今日2月22日は「猫の日」。家族の一員であるペットと幸せな関係を築くために飼い主がすべきことを改めて考えてみませんか。
ペットを飼うとさまざまなハプニングも起こります。体調を崩すこともあれば、災害が起きて通常の飼育環境が損なわれてしまうことも。ペットと暮らすうえでは飼育のしかたも命を大切にするという意識を持つこと、また、近年の災害の多さを踏まえれば緊急時の知識も必要です。そこで、飼い主が知っておきたいさまざまな心構えについて、全3回でお伝えします。教えてくれるのは、2016年の熊本地震の際、地震発生後に自らの病院を「ペット同伴避難所」として開放した獣医師の徳田竜之介先生です。第1回は、「ペットと健康」についてです。(構成=古川美穂 写真提供:株式会社 竜之介)

【健康編】不調や病に気づくためのポイントを知る

Q. 健康寿命はのばせる?
A. かつてペットは10年生きれば、そこそこ長生きと考えられていました。しかし今は、犬の平均寿命は約15年、猫で16年ぐらい。品種や個体差にもよりますが、犬より猫のほうが、大型犬よりは小型犬のほうが長生きする傾向があります。

長寿になった理由として挙げられるのは、まずは食事の進歩。かつて、ペットには味噌汁かけご飯など残り物を与えるのが普通でしたが、今はペットフードが普及し、栄養状態が向上しました。そして、ワクチンや駆除薬の浸透により、感染症などで命を落とすことが少なくなったのです。

こうした獣医療の発展に加え、室内飼育の普及や、「家族の一員」という飼い主の意識変化により、犬猫が危険な目に遭う機会が減ったことも大きいといえます。

平均寿命が延びたことで、最近では人間と同じように、「ペットの健康寿命」も注目されています。犬や猫の健康寿命を延ばすうえで重要なことは、定期的な体重測定、排せつ物のチェック、触った時に痛がるところがないかなどのボディチェック、歯磨きです。

そして何より一番大事なことは、飼い主さんが健康でいること。ペットは皆、飼い主さんの生活に依存して生きているのです。だからこそ飼い主が健康で、よくかまってくれれば彼らも嬉しいし、健康状態もよくなります。逆に飼い主が精神的に不安定だと、不安定になりやすいのです。