方言のせりふに苦労

<鉄子が本格的に登場した第75回では、男たち相手に麻雀をしながら「なめたらいかんぜよ!」というタンカを切り、話題になった>

土佐弁に限らず方言で芝居をするときにはイントネーションが難しい。頭の中に、イントネーションと自分の感情と2種類が同時にあります。台本が届いても、自分なりにイントネーションをクリアしてからじゃないとせりふが覚えられない。

(『あんぱん』/(c)NHK) 

だから、方言指導の西村(雄正)先生には「せりふを方言で吹き込んだテープを早めに送ってください」とお願いしていました。方言だといつもの倍、覚える時間がかかりますのでなかなか大変でした。

西村先生からは、今はもう「ぜよ」は使わないけれど、釜次さんと鉄子にだけは使わせたいと言われました。まさか麻雀シーンで言うことになるとは思わなくて。

最初は、慣れ親しんだ感じで「なめたらいかんぜよ」と言ったら、監督から「ガツンと言ってほしい」とリクエストされたので、張り切ってみました。「~ぜよ」は土佐弁といえばみんなが連想する言葉。大変光栄でした。