簡単そうに見えて、多くの人ができていない

みんなそのパワーを知っているからこそ、笑顔で行こう、と考えている人も多いと思うのですが、ここで1つ問題があります。

本人は笑顔のつもりでも、実際には笑顔になっていない人がたくさんいるのです。

満面の笑みのつもりが、ぜんぜん笑顔になっていない。ウソだと思うかもしれませんが、これ、本当の話なのです。

笑顔になっているから、きっと好印象になっているよな、と思いきや、そうなっていない、ということ。つまりは、印象が作れていない。実は、ちっとも好印象になっていない可能性があるのです。

 

どうしてこんなことを僕が言うのかというと、芝居の経験があるからです。

監督に指示されて、演技をする。もちろん、一生懸命にその気になっているわけですが、監督からはダメ出しが来たりします。なぜなら、できていないから。

「笑って」と言われてダメ出しが来て、「え、ちゃんとやってるよ、笑ってるよ」と自分では思っていても、監督に「笑ってないな」と言われて確認すると、本当に笑っていないのです。

実際に撮影した映像を見たりすると、本当にできていない。あれ、こんなつもりじゃなかったぞ、という演技をしている自分が映っていたりする。

「こうしているつもり」と「できている」は違うのです。

だから、初対面で笑顔じゃない人に出会うと、「ああ、この人はもしかすると、気づいていないのかもなぁ」などと思ったりします。

本当は気持ちのいい人なのかもしれないのに、なんだか曇り顔で残念な印象で関係が始まってしまったりする。もったいないのです。

●笑顔をつくる練習をするには…(図を拡大)(画像提供:『気くばりのススメ 人間関係の達人たちから学んだ小さな習慣』/すばる舎)