(写真提供:『気くばりのススメ 人間関係の達人たちから学んだ小さな習慣』/すばる舎)
なぜか「まわりから好かれる人」と「まわりから良く思われない人」。「ちょっとした違いでその差が生まれている」と語るのは、芸能界で活躍し続けてきたタレント・中山秀征さん。人から好かれ、信頼されてきた中山さんが長年大切にしてきたこととは? 愛されキャラの秘密をまとめた著書『気くばりのススメ 人間関係の達人たちから学んだ小さな習慣』より、一部を抜粋して紹介します。

老若男女に愛される人の秘密

「ヒデちゃんって、マスコットキャラクターみたい」

同じ事務所の年齢が二回り以上離れた若い女性タレントさんから、こんなふうに言われたことがあります。マスコットキャラクターはさておき、「ヒデちゃん」って……(笑)。

でも、考えてみると、僕は老若男女、誰からも「ヒデちゃん」と呼ばれている気がします。

ロケで街を歩いていると、おばあちゃんからもおじいちゃんからも「ヒデちゃん」と呼ばれます。

同年代の人からも「ヒデちゃん」。子どもをベビーカーに乗せた若いお母さんからも「ヒデちゃん」。ときには、小さな子どもからも「ヒデちゃん」と呼ばれることがあります。

僕としては、まったく問題なくて、老若男女からなんともありがたいことだと思っています。

 

番組でご一緒する若いメンバーからは、どうやらお父さんのように思われているようです。

どういうわけだか、いろんな相談がやってくる。仕事のことだったり、人間関係のことだったり、ときには恋愛のことなんかも。

僕から聞いているわけではありません。

それこそ、今の時代、むやみやたらにプライベートの話を聞くことはなかなかに難しいのですが、相手から話してくれるのです。

こうなったら、《お父さん》としては、ちゃんと聞いてあげなければなりません。一生懸命に耳を傾け、僕にできることがあるなら、とことんやります。

 

そういえば、若い頃、番組が大ヒットした『DAISUKI!』では、ご一緒した松本明子さんや飯島直子さんから、まったく男として見られていなかったみたいです。それこそ家族のような付き合いをしてきました。

これも人気となった音楽番組『THE夜もヒッパレ』で一緒になった安室奈美恵さんは、まだ10代のブレイク前でしたが、やっぱり「ヒデちゃん」と慕ってくれました。

その後、とんでもないスターになっていくのですが、呼び方はずっと変わらず「ヒデちゃん」でした。

僕は男女とか年齢とか、あまり意識しないようにしてきました。それも良かったのかもしれません。