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<天下一の補佐役>豊臣秀長の目線で歴史をダイナミックに描く、夢と希望の下克上サクセスストーリー・大河ドラマ『豊臣兄弟!』(NHK総合、日曜午後8時ほか)。ストーリーが展開していく中、戦国時代の武将や社会について、あらためて関心が集まっています。一方、歴史研究者で東大史料編纂所教授・本郷和人先生がドラマをもとに深く解説するのが本連載。今回は「墨俣一夜城」について。この連載を読めばドラマ本編がさらに楽しくなること間違いなし!

ドラマがフィクションを取り込むのは当然のことだけど

墨俣一夜城は史実であるか、フィクションか。この話題が頻りにネットで取り上げられているようです。

以前からくり返しているように、ぼくはドラマがフィクションを取り込んで展開されるのは当然のこと、と考えています。

ですから、「豊臣兄弟!」が一夜城を築くのは全く問題なし。ああ面白かった、で十分だと思います。

ただし、それが史実かというと、そうではない派、に賛同せざるを得ません。

というのは、一夜城のストーリーが依拠している史料が『武功夜話』のみであり、『武功夜話』は真贋について問題があるからです。