私がおじさんでもこれは買わない
目がスルーしていた。というか思ったより足下にあった。正直、えっこれだけ? と二度びっくりした。少ない。それは、私が女でありとあらゆる細かい要望に応えた女性向けの商品ラインナップを見慣れているからかもしれない。
(いやあ、これは、正直ここから選んで買ってみようかなって気はおきないかもしれないな)
と思った。女性向けなら目線近くにこれが売れてます、とかCMキャラクターなどを務めたアイドルのPOPや宣材があって、キラキラしたセンスいいパッケージ商品があって、当然テスターもあって、いくつか試してみたのちこれにしようと決めるもの。
それに比べて男性用化粧品は、かろうじて商品棚は存在するものの、明らかに大事にされてない感満載の陳列、そして数も少なく、テスターもない。
だめだ……、私がおじさんでもこれは買わない。
うちのメンズ二人がこの売り場を訪れ、「ちょっと……、やめとこうか」となり、以前、品質が保証されている私の高級化粧品をテスターにするに至った理由がここで解明されたわけである。もう二度とやっていただきたくないが!!