ドラマが大好き

小さい頃からドラマを観ていましたし、今も大好きです。月並みな表現ですが、「テレビの中の人になりたい」と思ったのは、音楽番組だけではなくて、ドラマという形にあこがれた部分もありました。表現をしようと思ったときに、全く想像していなかった分野ではなくて、すごく興味があったカルチャー、エンタメの一つです。

(『あんぱん』/(c)NHK)

小学生の時にはドラマ『花より男子』もよく観ていました。匠海君が出ているドラマも観ています。ドラマに出てくるキャラクターに憧れたり、描かれる世界に興味を持ったり。いつも知っている人が演じているのに別の人に見える。今自分が生きている次元とは違う形で世界が存在していることに、幼いころから不思議に思っていました。

自分が登場する前も、『あんぱん』を毎日観ていました。嵩がうじうじと自分に自信を持てない部分はわかるんです。嵩はずっと世間に認められず、周りが大成していく。ただ、そこでのぶや周囲の支えがある。いちばん近くの人たちに評価してもらえる幸せも同時にある。ものづくりって自問自答し続けることだと思うので、そういう部分で、嵩のぐるぐるしている感じはすごくわかります。

アーティストって自分を見つめ続ける作業ですし、それは正気の沙汰じゃない。だから、家族でも友人でもいいですが、誰かが近くで見て、手を差し伸べてくれることで救われる。嵩はうらやましいですよ。いちばん近くの人が評価してくれているんだから。それに気づけよって教えたくなります。