「私が最高齢ですが一番強いものだから、行かないと電話で呼び出しがかかるんです(笑)」

「私は2つの囲碁サークルのメンバーなんです。1つは公民館でやっている15人ほどのグループ。もう1つは自治会のサークルで8人ほど集まる。40~50代の人や、少ないけど女性もいます。私が最高齢ですが一番強いものだから、行かないと電話で呼び出しがかかるんです(笑)」

囲碁の会は1つが週1回、もう一方が隔週。そのほか月に2回、短歌のサークルにも通っている。また、タクシーでワンメーターのところにあるスーパーへ買い物に行くのも日課だ。

「夜は買ってきた焼き鳥や総菜を肴に、晩酌を欠かしません。歯も治療してしっかり噛めるので、焼き鳥のナンコツをコリコリやりながら焼酎を飲む。夏はロックか水割り、冬はお湯割りでね」

驚くべき97歳だが、実は何度か大病も経験している。71歳のときには脳炎で一時危険な状態に陥り、透析治療を受けた。また、92歳で不整脈のためペースメーカーを装着し、要介護2に認定された。今も定期的に脳神経科と循環器内科の主治医のもとに通っている。

海老澤さんは1928年に茨城県で生まれた。当時の農林省に就職するが、組合活動を経て日本共産党に入党し、レッドパージで職を追われる。

その後、JA全農などを経てリタイア。妻・庸子さんの両親を介護するために都内から相模原市の一軒家に越してきたのは、60年以上前だ。子どもは長女、長男、次男。3人とも今は独立して家庭を持ち、県内や都内に暮らす。