居酒屋が神格化

質問を続けた。カウンター席の前に設置してある、小瀧くんのサイン色紙の周辺になぜ小銭があるのか。彼のアクリルスタンドや写真、チラシはファンから持ち込まれたらしいが、なぜ小銭?

「それね、小瀧くんのファンが『いい席が当たりますように』ってサインに向かって拝んで、置いていくお賽銭なんですよ」

王子の来店によって、店が神格化…!? ハイボールを飲みながら、ファンでもないのに思わず写真をバシャバシャ撮ってしまった。その傍で幼なじみはとても幸せそうだった。

そして「何かに夢中になれることは素晴らしい」と思った。数年前までは私にも推しがいたけれど、方向性の転換など諸事情が重なって、追いかけるのが面倒になってしまった。何かあっても「この人を応援したい」と思える慈しみの精神は、時に自分を救ってくれるのを知っている。でもそんな簡単には見つかるものではないのが推し。恋愛なら好みのタイプがあるので、ある程度ターゲットが定まる。でも全くノーマークの領域から心にぶっ込んでくるのが推しというもので、その沼は深い。

イメージ(写真提供:Photo AC)

この原稿を書いている前日『24時間テレビ48 -愛は地球を救う-』(日本テレビ系)が放送されていた。たまたま住まいの近くをチャリティーマラソンのランナーが走るので、ほぼ誰もいない場所で応援に行くのが恒例になっている。今年のランナー「SUPER EIGHT」の横山くんもしっかりこの目に焼き付けてきた。彼が走った今年の募金総額は7億を超えていると聞き、愛で地球を救えるかどうかは分からないが、アイドルは地球を救うのではないかと思った。

そして改めて自分にも推しが欲しいと思う。ホント、ああいう存在がいると生きる気力が湧いてきますからね。今なんて嫌なことがあっても発散もできず、ストレスは脂肪にすり替わっていくばかり。

いずれにしても、ちいちゃんは今元気なおばさんになって、仕事復帰もしている。回復の一端に彼の存在が作用したのは間違いない。ありがとう、小瀧くん。

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