懸命に嘆願したてい

連行先で「白河の清きに魚住みかねて元の濁りの田沼恋しき」との狂歌を引き合いに出すなどし、老中・松平定信の怒りを買った蔦重は折檻を受けることに。

(『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』/(c)NHK)

そこで妻・ていは長谷川平蔵の力を借りて儒官・柴野栗山の元へ。

論語を引用しながら「女郎は親兄弟を助けるために売られてくる孝の者。不遇な孝の者を助くるは、正しきこと。どうか、儒の道に損なわぬお裁きを願い出る次第にございます!」と深々と頭を下げるのでした。

その後、やってきた裁定の日。

山東京伝、伊勢屋吉兵衛・新右衛門への刑が告げられたのち、蔦重の番が。駿河屋とていが見守る前で、奉行・初鹿野から言い渡されたのは、財産類を半分徴収される「身上半減(しんしょうはんげん)」でした。