己の考えばかり!

しかし、刑を聞いてもなお「そりゃあ…縦でございますか?横でございますか?」「こりゃあ富士より高き、ありがた山にございます!」などといつもの口調で続ける蔦重を、にらみつけた駿河屋。

(『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』/(c)NHK)

さらには「真に世のためとなる本を出すことを望んでの沙汰」と奉行から告げられたところで、「真に世のため…。それが難しいんですよねえ」と噛みつきます。

蔦重をにらみつけるていの目が、画面に大きくアップとなる中「どうでしょう? 真に世のためとは何か、お奉行様、一度膝を詰めて。叶うなら越中守…」と言ったところで、蔦重の前に立ち塞がったてい。そのまま、思い切り蔦重の頬を張ります。

何が起こったわからないまま、その場に倒れこんだ蔦重。

ていがその胸を何度も叩き「己の考えばかり!皆様がどれほど…!べらぼう!」と泣き崩れると、蔦重は「すまねえ…」と詫びるのでした。