月4万円の年金で、最低限のものしか持たずとも豊かな暮らしができる……そんな「ケチ道」を実践する、エッセイストの小笠原洋子さん。ところが昨年、まさかの事態で大きな出費を余儀なくされたそうで……(構成:上田恵子 撮影:藤澤靖子)
入退院の送迎を知人がサポート
先ほど申しましたように、私は長年、一日1000円で暮らす節約生活を実践してきました。ところが今回の骨折騒動で、先々の見通しがガラガラと崩壊。
すっかりうちのめされてしまって、入院中に、お見舞いに来てくれた友人に弱音を吐くと、なんと「お見舞金を出しましょう」と申し出てくれたのです。本当にありがたく、涙が出る思いでした。
また入退院を繰り返すなかで、知人が車で送迎をしてくれたのも助かりました。介護タクシーに毎回乗っていたら、かなりの負担になっていたでしょう。みなさん、私の窮状を見かねて助けてくださったのだと思います。
今回の入院で、本当に人生何が起こるかわからないということを実感すると同時に、人のありがたみを身をもって知りました。もともと不特定多数の人と交流するのが苦手だったこともあり、「交際費0円」を標榜していた私ですが、一対一のお付き合いは、大切にしていてよかったと思います。
もちろん助けてもらうために人付き合いを増やす、というのは本末転倒。受けた恩をどうお返しできるのか考えながら、本当に信頼できる人との関係をこれからも続けていきたいと思っています。