創刊以来、《女性の生き方研究》を積み重ねてきた『婦人公論』。この連載では、読者のみなさんへのアンケートを通して、今を生きる女性たちの本音にせまります。投資を始める人が増えている昨今、お金の運用術について教えてもらいました。今回は、投資に一喜一憂したエピソードをご紹介します。
【回答者数】187人 【平均年齢】59.9歳
【回答者の内訳】80代…10人/70代…28人/60代…70人/50代…44人/40代…21人/30代…10人/20代…4人
【回答者の内訳】80代…10人/70代…28人/60代…70人/50代…44人/40代…21人/30代…10人/20代…4人
株価大暴落にポカン
〈「女相場師」というのは、戦前株を買ったり売ったりする婦人への讃辞というより、軽蔑的な呼び方だった。
戦後はその名も「婦人投資家」と変り、百貨店にある証券会社の出張所など、買物帰りの婦人が熱心に相談している風景もよく見受けられ、井戸端会議でも株の話が飛出すまでになった〉
この一文は、昭和28(1953)年3月号の記事「婦人投資家白書」(以下「白書」)から。投資に積極的な女性が見下されていたとは驚くばかりです。
「相場」という言葉が最初に『婦人公論』に登場するのは、大正10(1921)年1月号の「奧様の相場狂ひ」。これは、当時の「よくある話」を物語形式に仕立てた特集内の一節です。
夫に隠れて投資に勤しむ奥様が大暴落で大赤字になり、〈魂が丸でポカンとなって飛んぢ〉まった様子が描かれています。