『婦人公論』1921年1月号

婦人週間のスローガンも

そんな後ろ暗いところのある戦前の「女相場師」から一転、戦後は会社員の妻や若い婦人方が中心となって増えていきました。

「白書」によると、その背景には、女性の経済力の向上や、婦人週間のスローガン「婦人も株式投資に参加しよう」に見られる証券民主化の機運、加えて朝鮮事変による株価の急上昇があったと言います。証券会社も、婦人向けの戦略を練っていたとか。

ところがそんな「濡れ手で粟」状態も長くは続かなかったようで、記者は、〈これまでは素人でも儲ったが、そろそろ素人が退場する時期が来〉ているようだと警鐘を鳴らしています。

当時の婦人投資家たちがその後の経済の荒波をどう乗りこなしたのか、ぜひ冒険譚を聞いてみたいものです。

 

次回は「あなたが資産運用をしていることを家族は知っていますか?」の回答をご紹介します
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