柴犬の演技に学んだこと
<俳優として役に入り込むというより役を客観視するタイプだという瀧内さん。撮影に参加した柴犬たちの演技が興味深かったという>
『シバのおきて』の撮影は今年の初夏から夏にかけてありました。ちょうどお芝居について悩んでいた時期でした。最近出た作品では、ドラマチックなお芝居が求められるケースが多かったんです。非日常的でドラマチックな作品からの学びもありますが、何も起こらない日常こそがいちばんの幸せじゃないかとも感じていて。
『シバのおきて』は柴犬と一緒の撮影がほとんどでした。ドラマのなかで犬が何かのために一生懸命に走っている場面を見ると心が動かされますよね。でも、撮影の現場ではおやつを使って走らせている。「見て」と指示した後にトレーナーさんが視線を下げると、犬も一緒に視線を下げる。それが見ている人には「うん」と言っているように見えます。犬の演技を見ることで、感情を載せることも大切ですが、それ以上にどう見えているのか、その説得力が大切だ、ということを改めて実感できました。
<第5回で亜衣は『シバONE』の『突撃!隣の犬ごはん』コーナーに協力。ドッグフードの肉団子載せや野菜と豚肉の炒め物など犬用のメニューを考案した>
私も亜衣と同じく料理が好きです。でも、亜衣が福ちゃんのために作ったようなカラフルで可愛いメニューではありませんが(笑)。普段は酢の物やピクルス、おつまみを作ります。夏にはまっていたのは「山形だし」。ナスやオクラ、ミョウガ…。好きな野菜や薬味を刻んで混ぜて作ります。お豆腐にそのまま載せてもいいし、ごはんに納豆と一緒に載せてもいい。すごく体にいいので「こればっかり食べたい」と思うくらいおいしいです。調理は私にとってストレス解消。たとえば、お鍋を出してお湯を沸かしている間に別のことをやったり、素材を刻んだり。特に包丁で素材を刻んでいる間は何も考えない。お料理をしている時間は、私の中では休みの時間ですね。