「いつかSFを作る」

子どもの頃からSFやファンタジーが好きで、2021年の夏からテレビ朝日の貴島彩理プロデューサーと企画を進めてきました。「大泉さんでドラマを作りませんか」ということだったので、私が魔法ものを提案したら、貴島さんは「忍者ものはどうですか」とおっしゃって。

(『ちょっとだけエスパー』/(c)テレビ朝日)

最終的に落としどころが「エスパーもの」でした。貴島さんとの打ち合わせからしばらくして、Netflixで『忍びの家 House of Ninjas』が発表されたので「忍者もの」はやらなくてよかったね!と話していました。(笑)

エスパーものは古今東西たくさん作られてきました。日本だけでなく、海外でも多くの作品があって、アメリカではマーベルのアベンジャーズ系やDCコミックスが有名ですよね。日本の連ドラ予算で勝てるわけがない。だから、そういうところは狙わずに、「ちょっとだけ能力がある」話に決まりました。SFといっても藤子・F・不二雄先生の言葉でいうところの「少し不思議」のSF。派手な能力は出てきません。

脚本家になってから「いつかSFを作る」と言い続けてきましたが、SFの企画は提案してもあまり通らないというか本気で取り合ってもらえないところがあって。テレビ朝日はすぐに企画を通してくれたので、心が広いな、と思いました。(笑)