甘えん坊に磨きがかかって
そういえば、祖母は人前では「一人でも平気な強い女」であるように振る舞っていたが、家ではわがままを言ってみては相手の出方を見るような、そういうコミュニケーションの取り方をするところがあった。
102歳を迎えた祖母はよりいっそう甘えん坊に磨きがかかっている。
Cさんは祖母にセーターのプレゼントを用意していた。とても手触りがよく、色も落ち着いていて良いセーターだった。祖母はいたく気に入ったようで、簞笥にしまおうとするとそばに置いておいてくれと頼むほどだった。
昔の祖母は人から貰ったものでもいちいち論評しては文句をつけていたものである。
スタッフさんに甘え、ケーキを2つも平らげ、プレゼントに素直に喜ぶ祖母は、まさしく魔法が解け毒気が抜けた荒地の魔女のようだった。











