おじょが幸せになるのであれば

――14週では、トキとヘブンが夫婦となりました。勘右衛門としては、どのようなお気持ちだったのでしょうか。

おじょが幸せになれるのであればという思いですよね。おじょが「好いちょる」と言うのだから、もう反対する理由はありません。それに、トキがヘブンの女中として高い給金で雇ってもらえることになって、それによって松野家は救われているわけじゃないですか。

勘右衛門も、時代の変化というものを受け入れざるを得なかったんだと思います。「自分だけは」という思いもあったけど、自分には何もできない、自分一人が空回りしていることを、勘右衛門だってわかっていたんでしょうね。

(『ばけばけ』/(c)NHK)

あとは、やっぱりおタツの存在が大きかったんでしょう。恋の力はすごいですよね(笑)。最初は、一目惚れだったと思うんですけれど、おタツの物事を冷静に考えられる大人の女性としての魅力、孫を慈しむような愛情深いところに惹(ひ)かれていったんじゃないでしょうか。

トキが大事な気持ちは変わらないけど、おタツと一緒になれたことで、おじょから卒業できたのかもしれません。トキがお嫁に行ったことで、勘右衛門の中でも何か一つ区切りがついたと思います。