「お前も、わしと一緒に長生きせえ」
大坂城を訪れ、秀吉への臣従を誓った家康は、その後、数正の屋敷を訪れます。かつて主君のもとから出奔した数正は、家康を見るなり膝をつき、頭を下げて詫びます。
しかし家康は「やめよ。ついこの前わしが、秀吉にそうしてきたところじゃ。思い出したくもない」と、数正を責めるどころか、自らの経験を引き合いに出して応じます。
そして家康は、「約束じゃからな」と、数正と酒を酌み交わします。
「これほどうまき酒はござりませぬ」と喜ぶ数正。家康に「しかし、その頭…似合っておられませぬな」と軽口をたたきます。家康も「言われずとも分かっておる」と返し、二人の間にかつての主従の空気が戻っていきます。
そして家康は、数正にこう告げます。
「わしは決めたぞ、数正。長生きする。お前の言うとおり、あやつらよりも長生きして、最後に笑ってみせるわ」
そして家康は「お前は、それまで秀吉に仕えわしに通じよ」と命じます。再び主君の言葉を受けた数正は、深く頭を下げるのでした。
ところが、酒を飲み続けようとする数正に、家康は「よし、では、ここまでじゃ」と切り上げ「飲み過ぎは、よくないからのう。長生きできなくなる」と告げます。
さらに「お前も、わしと一緒に長生きせえ」と告げる家康。数正の「そんなあ…」という返事に、二人の関係の深さがにじむ場面となりました。