「息子には、現金よりも電子マネーで送金することが多いのですが、連絡があるのは《お金送って》というときばかりで、数日連絡がなく、私から《生きているの》とメッセージを送っても、それに対しても既読すらつかない(苦笑)」

そこで小林さんが考えた裏技は、スマホで電気の使用量が逐一わかるアプリ。そのデータを使って、「とりあえず生きている」「とりあえず家には帰っている」と動向をコッソリ探っているのだという。

「1度、息子に『電気つけっぱなしで寝たやろ?』と言うと、なぜわかったのかと尋ねられ、種明かしをすると引かれました(笑)。こっちはコロナがどう拡大するかわからずやきもきしているのに、息子は新生活が楽しく、親どころではないのでしょう。息子にはいろいろ言ってはいけないと思うのですが、ついつい気になって……」

母の心配の種は尽きない。


【ルポ】『会えない』ゆえにわだかまりが生じて
【1】「町内で感染者が出ていないから、絶対に帰って来るな」と言われ…
【2】リモート授業で上京できない息子。東京の家賃を払い続ける親
【3】発熱も事後報告。単身赴任の夫に1年で3度しか会えていない
【4】施設の母との面会はたった5分。共同作業にイライラ