ASD
(自閉症スペクトラム障害)
社会的なやりとりが苦手
ASDは、以前の診断名である「アスペルガー症候群」や「広汎性発達障害」などをまとまった一連の症状として捉えたものです。最も大きな特性は、社会的なやりとりが苦手なこと。ASDの人は根本的に人への興味・関心が薄いので、他人の気持ちや立場をイメージするのがとても難しい。日本の「そこは察して」という文化の中では苦労します。
次に、相手の表情や声音から心情を推し量ることや、あいまいな表現や指示語の意味をくみとることが苦手という、コミュニケーションの障害があります。「適当にやっといて」と言われても困ってしまったり、「目がまわりそう」というような比喩を真に受けたりします。
3つ目の特性は、強いこだわり。好きなことには文字通り寝食を忘れて没頭し、道順や着るものなどのマイルールにこだわります。突然の予定変更などでそれが崩れると、パニックやかんしゃくを起こすことも。
また、音や光、味、感触などの感覚の過敏や、その反対の過鈍も見られます。手先がひどく不器用な人もいますし、初めてのことは苦手なので、スポーツ、特に集団競技や球技が不得意なこともあります。