春、新学期も目前に迫ってきました。進級や進学で気分も一新するこの時期、子どもへのかかわり方を見つめなおしてみませんか。三男一女が東京大学理科三類に合格した佐藤ママこと佐藤亮子さんは、子どもたちの「知的好奇心」や「勉強習慣」をはぐくむためにさまざまな導き方や工夫を重ねたと言います。そこで佐藤ママが実践したことのなかから、いくつか紹介しましょう。特段、受験のことは考えていないという家庭にとっても子育ての参考になるポイントがいっぱいです。

この記事は佐藤亮子:著『偏差値50からの中学受験スーパーメソッド12歳までにやるべき99か条から抜粋し作成しています。

低学年のうちに「自分で調べる」習慣を

小学校に入学するまでに、お気に入りの分野の学習図鑑をそろえておくといいですね。わが家では、「小学館の図鑑NEO」シリーズをそろえていました。調べたいことが出てきたとき、いちいち図書館などで借りるのは面倒なので、自宅ですぐに調べられるようにしておきましょう。

図鑑は写真やイラストがふんだんに使われており、小学校低学年から高学年まで楽しめます。「動物」「昆虫」「恐竜」「花」「乗りもの」などさまざまなジャンルがありますので、子どもの手が届く場所に置いておくと、興味があるジャンルのものを自分で見たいときに見られます。何でも「勉強」だと思うと、途端に楽しくなくなりますが、自分が興味のある分野の図鑑を見るのは時間を忘れるほど充実したものになるでしょう。

小学校低学年ですと、写真やイラストを楽しめても、まだ説明文の字が読めなかったり、意味がわからなかったりしますので、そのようなときには親が内容を説明してあげるといいですね。子どもの知的好奇心はさらに刺激されます。

もっと知りたくなったときには、親子で一緒に図鑑を調べて深掘りしましょう。わからないことをそのままにするのではなく、「わからないことは自分で調べる」という学習習慣を身につけさせるのも大切です。小学校の低学年のうちに、「自分で調べる」習慣を身につけていると、中学受験の勉強をするようになったときに、調べるのが苦になりません。