春、新学期も目前に迫ってきました。進級や進学で気分も一新するこの時期、子どもへのかかわり方を見つめなおしてみませんか。三男一女が東京大学理科三類に合格した佐藤ママこと佐藤亮子さんは、子どもたちの「知的好奇心」や「勉強習慣」をはぐくむためにさまざまな導き方や工夫を重ねたと言います。そこで佐藤ママが実践したことのなかから、いくつか紹介しましょう。特段、受験のことは考えていないという家庭にとっても子育ての参考になるポイントがいっぱいです。

この記事は佐藤亮子:著『偏差値50からの中学受験スーパーメソッド12歳までにやるべき99か条から抜粋し作成しています。

ゲームを適切に扱うのは不可能

わが家の子どもたちが生まれた頃にも、今ほど発達はしていませんでしたが、ゲーム機はありました。わが家はゲーム機を中学受験がすんだら買ってあげることにしていましたが、家では使わないという約束にしていました。最近、実は私が洗濯物を干しているときにこっそりみんなでゲームをしていたという話を聞きました。もう時効ですけれど、ゲームってそれほど面白いということなのでしょう。

現在ではゲームも進化してさまざまな種類があります。2020年3月に任天堂から発売された「あつまれどうぶつの森」は、新型コロナウイルス感染拡大防止対策による「外出自粛」や「休校」もあり、世界中で大ヒットしました。

毎日のゲーム時間を決めているご家庭もあるかと思いますが、まず、決められた時間は守られないと思った方がいいでしょう。30分、1時間などと時間を決めていても、その時間が来たときに、ゲームをすぐにやめられる状況だとは限りません。「今いいところだから、もう少し待って」「あとちょっとで敵を倒せるから待って」などとなりがちです。

子どもの言い分を聞いて時間を延長しても、親が時間だからと言って電源を切っても、結局は親子げんかになります。ゲームを適切に扱うのは非常に難しいというより、不可能に近いです。だから、まず、ゲーム機やスマホを与える時期や与え方をよく考えましょう。