Q3 達成できなかった場合、罰則などはあるの?
●法的な拘束力がないからこそ
SDGsは国際的な努力目標なので、達成できなくも罰則はありません。
ただ、進捗状況はきちんと計測することになっています。たとえば、30年までに貧困状態をゼロにする、25年までにプラスチックストローの使用をやめるなどの目標にどのくらい近づいているか、それを行っている自治体、企業などから報告することが推奨されているのです。
法的な拘束力がないからこそ、個々の意識や行動にかかっているとも言えますし、企業が率先して取り組めば差別化にもつながります。みんなで一緒に小さなことからコツコツと続けていくことが大事です。
Q4 日本が特に取り組まないといけないことは?
●先進国では最下位のレベルのジェンダー平等
20年までのSDGs達成度ランキングで、日本は17位。特に遅れているのがジェンダー平等です。
国会議員に女性が占める割合は衆議院で約10%、上場企業の役員に至っては6.2%。先進国では最下位のレベルです。女性の社会的地位の低さは男性との所得格差を生み、シングルマザー家庭の貧困問題にもつながります。
経済大国でありながら、子どもの7人に1人が貧困という深刻な問題は、高齢者にも拡大し、早急に取り組まなければならない課題です。そして近年、全国的に多発している自然災害の大きな要因である気候変動への対策も急務。
温室効果ガスを排出しない再生可能エネルギーの開発とそのシェア拡大は、力を入れるべき分野の一つでしょう。また、海に囲まれた国として、レジ袋やペットボトルなどの海を汚染するプラスチックの削減といった環境保護にも取り組んでいかなければなりません。
読者ももう始めている!「SDGsへの近道」
ちょっとしたことでも、継続すれば誰かの笑顔につながる。
読者にとって当たり前の日課を聞くと、SDGsへの近道がたくさんありました。