SDGsって何?
20世紀後半より、私たちは温暖化をはじめとする地球環境問題や世界の貧困問題、人種や性差別などの問題に取り組むようになりました。これを「世界のみんなの目標にしよう」と国際社会の共通の課題としたのがSDGsです。
SDGsは、Sustainable(持続可能)Development(開発) Goals(目標)の略。2030年までの達成を目指し、17の目標と169のターゲット(具体目標)が示されています。大切なのは、これらの目標から「誰一人取り残されない」こと。一つの目標に取り組めば、ほかの目標にもつながる――。この連鎖の先に、豊かな未来のかたちがあるのです。
Q1 誰がいつ決めたもの?
●2015年の国連総会で採択
SDGsは2015年の国連総会で、加盟している193ヵ国すべてが合意し、採択されました。
SDGsの前身はMDGs(ミレニアム開発目標)といって、発展途上国における極度の貧困や飢餓の撲滅、女性の地位向上、感染症の蔓延防止などを目標にしたもの。達成期限までの15年間に得られた一定の成果と、残された課題、新たに浮き彫りになった課題などを、全世界で解決していくべきと考え、SDGsとして引き継がれることになったのです。
特に環境問題は、先進国が取り組むべき大きな課題の一つ。20世紀、世界が経済成長ばかり追求したことで時に自然は破壊され、人類の経済格差は広がりました。SDGsはまさに、経済、社会、環境の3つの側面の調和を目指しています。くだけた言い方をすれば、お金、人、地球のバランスのとれた社会が理想なのです。
Q2 経済、社会、環境のバランスはどうなるのが最適?
●目標の根底にあるのは、環境
上の17色のアイコンを見てみましょう。「経済」に直結するのは8番と9番。「社会」は1~5番と11番。「環境」は、6、7番と12~15番。すべての目標の根底にあるのは、環境です。
よりよい環境があってはじめて社会経済活動が成り立つのですから。この3つを《葉に》 たとえるなら、軸となる《木の幹に》 あたるのが10、16、17番の「理念」。SDGsを達成するために不可欠なものと考えてよいでしょう。