「仕事場の10代、20代の若い子たちも、グレイヘアに興味を示してくれます。他人から褒められたことで、自信が持てるようになりました。」(石岡京子さん)
挑戦してみたいけれど、移行期が大変そうで踏み切れない、まわりの目が気になる──。グレイヘア実践者は、その壁をどのように越えたのか。移行期の対策からケアの方法、グレイヘアの楽しみまで、4人の《先輩》に伺った。(撮影:本社写真部)

グレイヘアを目指し始めた翌年にがんに

お話を伺った方 石岡京子さん
グレイヘア歴 7年
開始年齢 41歳
成功のコツ グラデーションの髪色をあえて個性に

20代後半から白髪が気になっていた石岡京子さん(48歳)。7年前に《白髪染め卒業》を決意しながらも、人目が気になり挫折すること数回、ようやくグレイヘアを手に入れた。

「やめた当初は、ロングヘアをまとめるとメッシュを入れているように見えるので、仕事中はポニーテールに。プライベートで外出する時は帽子をかぶっていました」

しかしグレイヘアを目指し始めた翌年にがんになり、抗がん剤の副作用で髪の毛がほとんど抜けてしまう。再び生え始めた髪は想像していたほど真っ白ではなく、黒が強いグレイヘア。さらに、ことあるごとに「染めなければ」という思いにも駆られた。

「髪がない間は暗い色のかつらを使っていたので、働いているカフェの同僚をびっくりさせないように、生えそろってから一度染めました。その後も、同窓会に行くのに抵抗があったので、って再び染めてしまって……。でも、同窓会後はいっさい染めていません。白い髪を伸ばしつつ、毛先の茶色い部分を少しずつ切り、2年がかりでグレイヘアにしました」