chachaさんは銀髪に見せるワックス(右)を活用しながら移行中。髪がパサつかないよう、ミストタイプのトリートメントも欠かさない

皆さんパッと視線が上に行き…

「人と話す時、皆さんパッと視線が上に行き、一瞬『えっ!』という目をするんですよ。男性の方はとくに。でも触れちゃいけないと思うみたいで、何も見なかったように会話を続けますね(笑)」

そんななか、3人の女性が「どうしたの?」と聞いてきた。思い切ってグレイヘアにすると答えると、「本当は私も染めるのをやめたい」「経過を見させて。よさそうだったら後を追う!」という反応が。やはり世間の目が気になり、踏み出せない人も多いようだ。

「自分も、コロナがなければグレイヘアにするきっかけがつかめなかったかもしれない」とchachaさん。多くの人がコロナ禍でつらい思いをしていることも実感しているが、この状態を《チャンス》にしたいのだという。

「コロナがきっかけで、新しい価値観の世界が始まるかもしれない。自分もそれに合わせてバージョンアップできたらと思っていますし、私にとってはグレイヘアもその一端。人間、歳をとることは止めようがありません。それをマイナスと捉えるのではなく、まだ知らない私に出会えるのだと、今はとても前向きな気持ちです」

目下、ヨガインストラクターの資格取得という新しい夢にもチャレンジ中。コロナがきっかけで素の自分と向き合い、やりたかったことを本気で始めようという気持ちになったそうだ。

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四人四様のグレイヘアライフ。共通しているのは、染めるのをやめる選択をした結果、それまで以上に世界が広がったこと、そして日々の髪のお手入れさえも楽しんでいることだろう。より自由に自分らしく。グレイヘアは、イキイキと歳を重ねる女性たちの生き方の象徴なのかもしれない。


《ルポ》染めるのをやめたら、新しい世界が広がった!
【1】《グレイヘア×ターバン》のスタイルは大好評​――島崎さんの場合
【2】グレイヘアを目指す人の背中を押してあげたい――ねぎさんの場合
【3】「髪の色、素敵ですね」と声をかけられて――石岡さんの場合
【4】コロナ禍の外出自粛を機にグレイヘアへ​――chachaさんの場合